島は20年以上にわたる悲願の達成に沸いています。

新潟県内初の世界遺産登録で、地域の宝である『佐渡島の金山』が“世界の宝”となった賑やかな歴史的一日を振り返ります。

佐渡ではこの日、鉱山の繁栄を祈願して開催されている「鉱山祭」が行われ、少しでも岩が柔らかくなり掘りやすくなってほしいという願いが込められたという唄「やわらぎ」が、地元の小学生から披露されていました。

【佐渡市民】
「ドキドキしています」
【相川出身者】
「ワクワクだけです。長年の夢を、運動してきてくれた人の夢を、かなえてあげたいと思います」

佐渡市や新潟市などではパブリックビューイング会場も設けられ、ユネスコの世界遺産委員会での審議入りを前に、続々と人が集まり、日本時間の27日午後1時半過ぎ、『佐渡島の金山』の審議が始まりました。

そして審議開始からおよそ20分後にその瞬間が訪れました。
21の委員国による採決の結果、全会一致で世界文化遺産への登録が決まりました。
長いあいだ諦めずにいた佐渡市民の悲願は達成され、新潟県初となる『世界遺産』の誕生に、パブリックビューイングの会場は歓喜に包まれました。

【新潟県 花角英世知事(インドの世界遺産委員会会場から)】
「これがゴールではありません。これから佐渡金山をしっかり保存するとともに、佐渡や新潟のすばらしい魅力を、味わっていただいて、理解していただいて、そして地域の活性化につなげていきたいと思います」

「心に秘めていたものが、できないと思っていたものができたら、それはそれなりの喜びで爆発するかも知れない…」と、佐渡金山で最後の操業をやめるまでのおよそ6年間働いていた石見早人さん(74歳)も、自宅で審議の様子を見守っていました。

「万歳!万歳!!やったやったよくやってくれた、みんな…」