『前段警備の段階で不審者を確認できなかったことが本当に残念』

ーーー山上容疑者のこの日の動きも見ていきましょう。まず事件前日、安倍元総理の遊説先の岡山県にも行っていたことがわかっています。当日は銃撃の1時間半前に現場の最寄り駅に到着していますね?
「私が見えない警備と言っているんですけれども、前段警備は必ず本来はやるんですね。なぜやるかというと、安倍元総理というのは本当に絶大なる人気のある方ですよ、そうすると多くの聴衆が来るわけですね。そうすると、もしかしたら無差別的な犯罪や直接的な行動を起こす人もいるかもわからない。そういう前段警備の中で、いろんなところに爆弾がないかとかをやるわけですね。ですから、不審な行動をしている人がいるのであれば、所持品などを確認するため必ず職務質問するんですね。ですから、今回はそういうものがなかったんだと私は判断しているんですけれども。残念なことですよね、本当に。それで安倍元総理が入ってきた瞬間からはもうピリピリして警備はやらなきゃいけないんですよ。そうしたら、そういうちょっと違和感を感じる、ちょっとウロウロしているなと思ったら無線でやっぱり報告しなければいけないんですね。『そういうのがいるからちょっと注視しろ』と。本来であれば掌握している幹部がいるんですね。それが今回、警察署長というのは現場にいなくても、誰かがその幹部がいて『ちょっとあいつを職務質問しろ』というふうに指示しているんですよ。いろいろ分担に分かれていますので、警護員や警視庁のSPだってやることはできるんですね。その代わり、直近にいる人はやっちゃいけないんですよ。あくまでも対象者を守る、身を挺してでも守るという大きな使命がありますので、それはやってはいけない。でも周りにいる人はやるべきですね」














