多様性の象徴も人気が低迷

一方、副大統領に就任後は、人気が低迷します。

原因の1つが難題の不法移民対策。その指揮を任されたハリス氏ですが、「移民に寛容」という期待もあって、違法に国境を越えてアメリカに入ろうとする人々が急増。不法移民の数は過去最多を記録し、トランプ氏の格好の攻撃材料にもなったのです。

また、ハリス氏の副大統領室では「ひどい扱いを受けた」などと訴えて辞任するスタッフが相次いだため、統率力を疑問視する見方も出ていました。

「ほぼトラ」情勢に変化が…

ただ、こうした見方も、風向きが変わりつつあります。

最新の世論調査では、バイデン氏よりもトランプ氏との差が縮まっています。特に、34歳以下の若者に限って見てみると、トランプ氏を逆転。バイデン氏との差は歴然です。

今後、民主党は、8月7日までにハリス氏を正式指名する見通し。トランプ氏との直接対決となる討論会は、9月に提案されています。

「ほぼトラ」と見られていた情勢を一転させたハリス氏。11月の投票日へ向け、いよいよ、トランプ氏との本格的な戦いが始まります。

(「サンデーモーニング」2024年7月28日放送より)