議事進行の早い議長 次々と新しい世界遺産が誕生
その後も、怒濤の勢いで、4つの新しい世界遺産が決まりました。

ヨルダンの文化遺産「ウンム・アル・ジマール」。ヨルダン北部、5世紀から8世紀にあった農村集落の遺跡で、玄武岩を使った当時の建築様式の建造物がよく保存されています。

中国の自然遺産「バダインジャラン砂漠 - 砂の塔と湖群」。モンゴル自治区から甘粛省にかけて広がる、中国で三番目に大きな砂漠で、特に高さ460メートルもある巨大な砂丘が特徴です。

ボスニア・ヘルツェゴビナの自然遺産「ラブノのヴィエトレニツァ洞窟」。ラブノという地域にある巨大な洞窟で、地下に住む絶滅危惧種の生物の価値が認められて世界遺産になりました。

フランスの複合遺産「テ・ヘヌア・エナタ マルキーズ諸島」。南太平洋のフランス領の島々で、「テ・ヘヌア・エナタ」とは先住民の言葉でマルキーズ諸島のことを指します。自然の美しさと、ポリネシア文化の象徴としての価値も認められて、自然と文化の両方の複合遺産となりました。

今年の議長は開催国インドの人なのですが、議事進行がとても早く、どんどん審議が進んでいきます。26日に審議を予定していたのはこのフランスのマルキーズ諸島までだったのですが、18時の終了時間まで2時間も残っており、翌日27日に予定していたものの審議に突入して、次々と新しい世界遺産が誕生していきます。

イギリスの自然遺産「フローカントリー」。スコットランドのハイランド地方にある泥炭地の湿原で、貴重な鳥類の生態系が評価されて世界遺産になりました。
ブラジルの自然遺産「レンソイス・マラニャンセス国立公園」。絶景の白い海岸砂丘地帯で、映像向きの美しい世界遺産です。

エチオピアの文化遺産「メルカ・クンツレとバルヒト:エチオピアの高地地域の考古学的および古生物学的遺跡」。人類の足跡などの先史時代の遺跡群で、200万年前から人類の集団がこの地に居住していたことを証明するものとして登録されました。