静岡県沼津市の文化財センターの学芸員らが出土品を洗浄する業務において、委託する数量を水増しして市に過大に支出させ、業者から不正にパソコンやタブレットなどの寄付を受けていたことが分かりました。
沼津市教育委員会は7月24日付で、市文化振興課の学芸員1人を免職の懲戒処分にしたほか、学芸員3人と職員1人を減給や戒告処分としました。
<沼津市教育委員会 奥村篤教育長>
「重大な事案を起こしたことに対し、謝罪するとともに深くお詫び申し上げます。大変、申し訳ございませんでした」
沼津市教育委員会によりますと、学芸員らは2019年度、沼津市が発注する遺跡の出土品を洗浄する業務において、業者に委託する仕事の量を実際より水増しして、うその発注するなどし、受注業者や関連業者からパソコン4台やカメラ3台、ドローン2台などの贈与を受けていました。
被害総額は200万円あまりにのぼるということです。
また、懲戒免職となった学芸員は、贈与を受けた物品のうち、デスクトップパソコン1台とドローン2台を自宅に持ち帰って私的に利用していました。この学芸員は、市の調べに対し「学芸員の専門職としてスペックの高いパソコンで業務を進めたかった」と話しているということです。