台湾の中心都市・台北市で市民を対象にした大規模な避難訓練が実施されました。中国が軍事面や経済面で圧力を強めるなか、台湾に住む日本人にも不安が広がっています。
台湾の中心都市・台北市。その様子がサイレンと共に一変します。
記者
「台北の中心部ですが、人の姿はなく異様な光景です」
今年で47回目となる台湾の大規模な避難訓練は、ロケットやミサイルによる攻撃を想定したもので、台湾全土で4日間かけて行われます。
市民は屋内や地下など、安全が確保できる場所へ避難する必要があり、指示に従わなかった場合、日本円で70万円以上の罰金が科せられます。
台湾では、5月に中国が「独立勢力」とみなす民進党の頼清徳総統が就任。その直後に、中国は台湾周辺を取り囲む形で大規模な軍事演習を行うなど、圧力を一層強めています。
こうした状況を受け、今月、安全保障に関するセミナーが行われました。
日本人向け安全保障啓蒙イベント講師
「台湾にいる(日本人)2万人以上全員が避難するかはどうかわかりませんが、どう避難させたらいいのかということは、もちろん議論していますけども…」
対象は台湾に住む日本人です。日本の一般社団法人が主催したもので、こうしたセミナーの開催は異例です。
参加した台湾在住の日本人女性は、2か月分の食料を備蓄するなど、常に台湾有事を念頭に生活しているといいます。
台湾在住の日本人 田村田佳子さん
「生活の色々なところで台湾有事のシナリオを考えながら、すべての選択肢、決断を家族内で話しますね」
台湾では今週、年に一度の大規模な軍事演習も行われていて、台湾の置かれている現状が改めて浮き彫りとなっています。
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