知人の女と共謀し姉を殺害し通帳など奪ったとされる、辻和美被告(52)

起訴状などによると、辻和美被告(52)は去年6月2日、知人の岡村恵美被告(47)と共謀して、福岡県水巻町の町営住宅で姉の辻つぐみさん(当時52)の首を圧迫して殺害し、通帳3冊と印鑑を奪った強盗殺人などの罪に問われている。

これまでの裁判で、和美被告は、岡村恵美被告との共謀と姉の殺害を否認。単独で行った「強盗事件」だと主張している。

路上生活と売春 ビルの非常階段や踊り場が寝床だった

18日、16日に続き証言台に立った和美被告。裁判官は、路上生活や岡村被告への送金について細かく質問していった。

裁判官 ホームレスになった理由は
辻和美被告 ―(うつむいて)ギャンブルで借金ばかりこさえてどうしようもなく家を出た所からホームレスになりました

裁判官 なぜ家を出ないといけないのですか
辻和美被告 ―元旦那にしても子供にしても迷惑かかると思いました

2008年10月、パチンコによる借金から、子供2人を置いて家を出た和美被告。最初は、インターネットカフェで寝ていたが、身分証を紛失してからは、主にビルの非常階段やその踊り場を寝床にしていたという。当初は北九州市一の歓楽街がある小倉北区周辺だったが、2014年警察から一時保護されたことを機に、その後は、第二の都市・八幡西区黒崎に移動した。黒崎にも駅前に歓楽街が広がっている。

荷物はふたつ。リュックと肩にかけるバッグ。共犯とされる岡村被告から渡されていた携帯電話、いわゆるガラケーも一緒に持ち歩いていた。