今年から登山規制が行われている富士山の山梨県側で軽装登山や登山道で仮眠などをとることなどの迷惑・危険行為が一部の登山者で見られていることについて、山梨県の長崎幸太郎知事は18日の会見で「状況によっては準備不足の方の通行をお断りするようなことも方策としては考える必要があるのではないか」述べました。

富士山の山梨県側では今年の夏山シーズンから弾丸登山などを防止するため5合目にゲートを設け▽午後4時から翌日の午前3時までゲートを閉鎖▽1日の登山者数の上限を4000人・1人2000円の通行料の徴収という登山規制を行っています。

しかし、13日からの3連休中にはスニーカーなどの軽装とみられる登山者や山小屋を予約せず午後4時の規制ぎりぎりにゲートを通過するなどの行為が見られたほか、8合目付近では登山道で仮眠をとる外国人とみられる登山者の姿も確認されています。

山梨県の長崎幸太郎知事は18日の会見でこうした現状について「心ない登山者により安全な富士登山が損なわれる事態が発生していることは極めて遺憾」と述べました。

またゲートが閉鎖する時間が午後4時となっていることについては「山小屋の予約もないなかで4時に来て頂上まで行くことは弾丸登山になるんじゃないですか、という議論はあり得る」とゲート閉鎖の時間の見直しも検討課題との認識を示しました。

また、3連休中には「悪天候の時に短パンとTシャツ、サンダルという極めて軽装で登ろうとした方が多くいたと聞いている」とし、「大変危険な状態で救護の2次被害も十分考えないといけない。(ゲート付近は)県有地であって道路でないので例えば状況によって準備不足の方の通行をお断りするようなことも方策としては考える必要があるのではないか」と述べ、条例の改正も含め地元市町村や山小屋関係者などと知恵を出し合いたいとしました。