外出時には『子どもを視界に入れない』というルール
加藤さんは逮捕されたあと、弁護士を通じてペドフィリアの治療のことを知りました。今は週1回、精神科に通院。性依存症の自助グループのミーティングにも参加しています。これまで20年以上、加害行為はしていません。
外出するときのルールも決めています。そのひとつが子どもを視界に入れないことです。性別にかかわらず、子どもを連想させるものも刺激になります。制服姿の女子生徒が電車に乗ってきたら、自ら席を移動します。
駅のホームで子どもと出会ったら目を閉じます。
(加藤孝さん)「実際の行動に及んでしまう前に自分のメンテナンスをし続ける。手前手前でリスクを低減させる」
このインタビュー中、加藤さんは突然、目を閉じました。
(加藤孝さん)「…ということが効果を上げているし、その必要があると思います」
(記者)「さきほど目をつぶったのは?」
(加藤孝さん)「はっきりしなかったんですけど、未成年の方っぽい人が自分の視界に入ったので。実際にはどういう方ですか?」
(記者)「ブランコに乗っています。高校生くらいです」
(加藤孝さん)「ちょっと危険ですね」
私たちには当たり前の光景が罪を犯しかねないリスクになるのです。