食い違う被告ふたりの証言
和美被告は、岡村被告への送金は「借金返済のため」だと繰り返した。しかし、借金がいつからどのくらいあるのか、判然としない。
岡村被告は9日の証人尋問で、「総額で500万円の金を和美被告に貸していた。事件当日を除き返済されていない」と証言している。
一方、和美被告は「借金していた」と繰り返すものの金額については、「知りません」「現金をもらっていないから分かりません」「何万円単位で借りたことはない」などと述べた。
借りた額が分からないまま売春し返済していた、ということなのだろうか。
弁護人 岡村被告からしてもいない借金を”している”と思わされていたのではないですか
辻和美 被告 ―そこらへんは分かりません
もう一つ、ふたりの証言が食い違っているのは、和美被告が岡村被告に送金した金の行方だ。
岡村被告は、9日の公判で、こう述べている。

検察官 和美被告はあなたにお金を送っていましたか?
岡村恵美 被告 ―振り込みはありますが、そのお金は和美被告に渡していました
検察官なぜですか?
岡村恵美 被告 ―和美被告はホームレスでした、狙われるので一時的に(私の)口座に入れていました
岡村被告は、送金されたすべての金を和美被告に直接手渡ししていたと証言した。
一方、和美被告は。
(7月16日の公判)
弁護人 岡村被告は和美被告から送金された金を、預かっていただけ全部和美に返していると言っていましたが?
辻和美 被告 ―いいえ、もらっていません