感染が急拡大する中、軽症者の救急要請が急増しています。

半数が軽症のため山梨県の長崎知事は、緊急度の高い患者への迅速な対応が困難になりつつあると危機感を示しました。

8月に入ってから感染者が1000人を下回ったのはわずか4日で、感染が急拡大する中、軽症者の救急搬送の要請が急増しています。

8月14日までの1週間に山梨県内での救急搬送は1010件あり、このうち半数以上の533件が入院の必要がない軽症患者だったということです。

14日までの1週間に救急搬送1010件 半数以上が入院の必要がない軽症患者だった


また搬送先の決定までに30分以上かかる救急搬送困難事案が1週間に62件あり、7月中旬の1週間と比べると3倍近くに上っています。

山梨県笛吹市内では8月14日に32回、医療機関に受け入れを断られ、3時間半、現場に留まっていたケースもありました。

長崎知事は8月17日の会見で緊急を要する事案の妨げになりかねないと危機感を示しました。

知事会見 17日 山梨県庁


長崎知事:
結果的に救える命も救えなくなる。助かる命も助からなくなる。最悪の事態をもたらすおそれもある。ご自身の場合にも降りかかってくる可能性もある。

知事会見会場のモニター


感染への備えとして知事は、改めて市販の解熱剤などを準備しておくことや救急車を呼ぶか迷った時はまず、受診・相談センターに連絡するよう呼びかけました。

また、感染者の全数把握については医療機関や保健所に莫大な負担がかかるなどとして、早期の見直しが必要という考えを示しました。