母は「耳が聞こえないんだから子どもなんか育てられない」と言った

(小林宝二さん)
「子どもを堕ろされたことで私は激怒しました。僕たちが子どもを生んではいけないというのは、間違った考えで、ばかげていると母には言いました」
「(母は)お前たちは耳が聞こえないんだから子どもなんか育てられない、生んではいけないと言いました」


悲しみにくれた2人。それでも “また子どもをつくろう” と話し合っていましたが、その夢は叶いませんでした。

実は喜美子さんには、中絶と同時に、旧優生保護法による強制不妊手術=優生手術も行われていたのです。2人がそのことを初めて知ったのは6年前(2018年)、聴覚障害者の団体の調査で知ったのでした。