ヘルメットの種類が増加 誰もがかぶりたくなるデザインに
子どもたちの間で着用が当たり前といえる環境を作る。ヘルメット着用を学生から広めようとする取り組みは、愛知県でも行われています。

知多市立知多中学校は、自転車通学をする生徒が4割を占めています。通学路は道幅が狭く、交通量が多い場所もあります。
警察も自動車の速度の取り締まりを行うなど目を光らせていますが、安全に自転車に乗ってもらおうと学校は校章が入った学校指定の白いヘルメット着用を呼びかけていました。


一方生徒たちに聞いてみると「友達と遊ぶ時、周りの人がかぶってないことが多い」などの理由で、日常生活ではヘルメットを着用しないことも多かったようです。
知多中学校では2024年4月、ヘルメットの指定をやめ、キャップのような見た目のものや、色鮮やかなものなど、生徒たちは好みのデザインを選べるようになりました。
休みの日でも、そして卒業後もかぶってもらうため、“かぶりたくなる”ヘルメットで「習慣化」を目指す試みです。

自転車店のヘルメット売り場にも変化が起きています。名古屋市中川区の「サイクルベースあさひ八熊店」の加藤弘樹店長によると、努力義務化に伴い、ヘルメットの種類は増加しているそうです。
軽くて風通しもよいスポーツタイプが相変わらず人気ですが、ヘルメットを買う人の世代が広がったことを受け、店ではカジュアルタイプの取り扱いが2倍になりました。
(サイクルベースあさひ・加藤弘樹店長)
「デザインがあまりスポーツチックじゃなくて、帽子みたいな感じでかぶれます。普段着で使われる方に人気です」


愛知県の大半の市町村で導入されている、ヘルメット代を補助する制度を利用する人も多いそうです。
愛知県では、2024年1月から5月までの自転車事故の死者数は10人。その全員が、ヘルメット未着用でした。
かぶるのが「当たり前」の光景をめざして、愛知でも小さな一歩が踏み出されています。
CBCテレビ「チャント!」6月18日放送より