梅雨空が長引くことは考えにくい状況

ただ今年に関しては、長期予報の資料を見ると、オホーツク海高気圧はこの先、あまり出現しないと予想されます。

例えば7月と8月の平均的な気圧の偏差図(平年からの差)を見ると、本州から南は気圧が平年より高く予想されていて、これは太平洋高気圧が例年以上に強まりやすいことを示しています。一方で北海道より北は気圧が平年より低く予想されていて、オホーツク海高気圧が出現しにくいことを示しています。

気象庁発表の平均気圧偏差予想図。左が7月、右が8月。日本列島が図の中央付近。平年より気圧が低いと予想されるエリアが網掛け。

このような気圧配置になると、東北地方は南西の方から暖かい空気が流れ込みやすく、宮城県内は晴れ間が広がり暑くなります

一方で山形は日本海から雨雲のもととなる湿った空気が流れ込みやすいと考えられるため、今年の東北南部の梅雨明けの時期というのは現時点では予想しづらいですが、宮城に関しては上記の2008年や2017年のように梅雨空が長引くことは考えにくい状況です。

25日には7月から9月にかけての最新の3か月予報が発表されるため、ここで夏の天候の見通しがさらにはっきりしてくるかと思いますが、今年も気温が平年より高い「猛暑」の夏になるのではとみられます。今のうちから、熱中症にならないよう気をつけながら、暑さの中で体を適度に動かすなど「暑熱順化」を心がけ、夏本番に備えていきましょう。