2022年7月に安倍晋三元総理を銃撃・殺害したなどの罪に問われている山上徹也被告の初公判が、きょう10月28日午後2時から奈良地裁で行われています。

 山上被告は、「全て事実です。間違いありません。法律上どうなるかは、弁護人に任せます」などと、起訴状記載の事実を認めました。

 肩甲骨くらいまでありそうな長い髪を後ろに束ねて入廷した山上被告。黒の長袖のTシャツにグレーのスウェットを履いていて、落ち着いた様子でした。

 裁判が開廷して、山上被告に対して裁判所から名前を問われると、「山上徹也」と小さくかれたような声で答えました。

 その後、起訴内容に関して検察からの説明を聞く間、椅子に浅く腰掛けながら、ゆっくりと話を聞いているような状況でした。

 山上徹也被告は、▽殺人 ▽銃刀法違反 ▽火薬類取締法違反 ▽武器等製造法違反 ▽建造物損壊 の5つの罪に問われています。
 
 罪状認否について、山上被告は検察官の起訴状に対して、次のように答えました。
「全て事実です。私がしたことに間違いありません。ただ、法律上どうなるかは弁護人の主張に委ねます」

 一方、武器等製造法違反や銃刀法違反の罪については、一部で罪の成立などを争うとみられています。

 また母親の旧統一教会への信仰・献金が家庭に与えた影響などを指摘し、情状酌量を求める構えです。

 公判は予備日を除くと、10月28日の初公判を含め計16回。関係者によると、山上被告の母親も、弁護側請求の証人として出廷する予定です。

 また、被害者参加制度に基づき、安倍元総理の妻・昭恵さんの心情が記された書面を、代理人弁護士が読み上げる予定だということです。

 判決は、来年1月21日に言い渡されます。