その高校の研修で、二本松市を訪れる機会がありました。その際に目にしたのは、幼い頃に見ていた大内さんの田んぼでした。
塚田さん「二本松に戻ってきた時に大内さんの田んぼの風景を見た時に、すごくきれいで、ここで農作業できたら楽しいと思った」

兵庫に生活の拠点を移した家族も、塚田さんの選択を応援しています。
塚田さんの父「僕は兵庫で仕事を得たのでなかなか戻りづらい、そういう意味で息子が戻ると決めた時にはうらやましいという気持ちが大きかった。」

現在、塚田さんが最も力を入れて育てているのがブドウです。7つの品種を育てていて、実を着けるのは来年の秋。その日のために今は手入れを続ける日々です。
塚田さん「巻きひげといって、これを切らないと(ブドウが)病気になってしまう」

このブドウ畑こそが塚田さんが目指す農業のシンボルです。
塚田さん「実が十分に採れるようになったらブドウ狩りをやろうと思う。小さい子どもとかに来てもらってブドウ狩りをやってもらう中で自然にソーラーとか自然エネルギーを身近に感じてもらうような体験をしてもらいたい。二本松で育って、周りの人たちにお世話になったんで恩返ししていきたい」
原発事故で一度は離れた故郷に戻り、新たな一歩を踏み出した塚田さん。その挑戦はまだ、始まったばかりです。