6月22日の「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」に合わせ、ハンセン病について理解を深めてもらうというパネル展が、宮城県庁で開かれています。
「偽名を名乗らされた」。こちらのパネルには13歳のときにハンセン病を発症した男性が受けた差別の経験が綴られています。

パネル展は県内の医師らでつくる宮城ハンセン協会と宮城県が毎年開いています。

父親がハンセン病を発症した女性は、家族が感染したとの理由で学校で仲間外れにされるなどの理不尽な差別を受けた経験を語っています。ハンセン病はらい菌によって引き起こされる感染症で感染力は極めて低く薬で完治します。

しかし、国が1996年までの43年間にわたり感染者を強制的に隔離し続けたことで元患者らは偏見や差別に苦しんできました。

県疾病・感染症対策課 渥美亨統括課長補佐:
「ハンセン病や誤った施策を通じて悲しい人生を歩んで差別を受けた方がいることを知ってもらって、今後の差別がなくなるように祈っている」

パネル展は県庁で6月28日まで開かれ、6月25日からは登米市にある国立ハンセン病療養所「東北新生園」に関するパネルも展示されます。