子どもたちは6人で勝ち上がり…和歌山代表に決定

うれしい悲鳴。保護者たちの予想通り、子どもたちは6人で勝ち上がり、6月4日に和歌山代表に決定した。圧倒的な強さ。決勝戦は108対59。大差をつけての勝利だった。そして、クラウドファンディングはトータルの支援額50万円をひとまずの目標に展開。保護者たちはサイト上でこう呼びかけた。

「入学直後より学校の経営不振がニュースとなり、半年ほどで半数以上の同級生が学校を去り、残った子どもたちは不安でいっぱいだったと思います。停電や雨漏り、お風呂の故障など日常生活にも影響がある中、先輩と仲間に支えられて、2年間過ごしました。
そして最後の1年!現在バスケットボール部6名!「6人でも全国へ‼︎」という強い気持ちのもと、バスケットボールと向き合っています。(中略)
燃料費の高騰や公共交通機関や宿泊施設の値上げ等もあり、部員数が減ってしまった今、各家庭の金銭的負担が大きくなっており、皆様に支援をお願いするしかないと思い、こちらで募らせていただく事となりました。ぜひとも子ども達の為に、ご支援、ご協力の程、よろしくお願い致します」

いざ福岡へ!圧倒的強さで和歌山代表に

支援の輪は広がり、6月19日午後の時点で、支援者は83人。募集の残り日数は7日。支援額は約60万円に。目標額は達成されたのだった。それでも県外に暮らす各家庭が抱える負担は相当になると思われる。期限の6月27日まで引き続き支援を呼びかける。

イドリス選手のダンクシュートは得点源

キャプテン二宮選手の母、三奈子さんに、インターハイ予選の戦いを改めて振り返ってもらった。「和歌山県内での競争は愛知よりは当然楽なものだと思います。そして、留学生の力が大きいのも確かです。でも、留学生1人では戦えません。戦い方も部員が6人なのでよく考えなければなりません。具体的にはディフェンスでマンツーマンは・・・あっ!すいません、全国が控えていますので(笑)」

体育祭の騎馬戦はすぐに“直接対決”「大将」はイドリス選手

少子化に伴う国内の学校運営は、大学や専門学校なども含めてどこでも大きな問題になっている。愛知県の美容専門学校が5月末に突然閉校することが決まり、在籍する生徒らがそれを知ったのは、閉校まで1か月を切った5月9日だったというニュースを、私たちの放送エリアでは衝撃をもって伝えることになった。
入学に際して支払った100万円がほとんど返金されないケースもあるという。出資企業の破綻が原因。このケースも「なんてひどい話だ」という声が県内で多く上がった。

和歌山南陵高校のように、教員らのストライキで生徒の学びの機会が突然奪われる事態もまことに悲しむべきこと。生徒の身になれば、たまったものではない。新理事長のもと新たな体制が動き出している。生徒も保護者たちも「今度こそは!」と期待している。

二宮選手は2024年「国体」成年男子で和歌山代表に

キャプテンの二宮選手は、ことし10月の「国体」成年男子・和歌山県代表にも選出されたとのこと。幼少期に名古屋でバスケットボールと出会い、いま親元を離れたものの「和歌山を選んで、やっぱり良かった…」と家族に伝えてきたそうだ。和歌山のために戦う2024年となる。

     【画像提供:和歌山南陵高校バスケットボール部保護者会】