石川県内で全線開業した3月16日の加賀温泉駅。この時の出発式の時点で加賀市の宮元陸市長は米原ルートの優位性を力説します。

加賀市・宮元陸市長「私はかねて申し上げているが、1日でも早く米原につなげてもらって。東京から日本海側、太平洋をぐるっと周れるような新幹線の高速交通体系をつくることが日本の再生につながっていくと思っている。知事を先頭に頑張っていきたい」

これに対し、隣にいた馳知事は慎重な物言いを見せます。

石川県・馳浩知事「政府・与党合意を踏まえて対応します」

加賀市・宮元陸市長インタ「(誰も)言わないでしょ?国交大臣やJRの社長がいる前でやっぱり言うべきだと思ったから(私は)言った」

11日の石川県議会で質問に立った加賀市選出の高辻伸行議員は、「米原派」を代弁する立場を明かにしたうえで知事に尋ねました。

高辻伸行県議「いま取るべき最良の選択は米原ルートへの転換であると考えます。石川県としても今後、米原ルートへの再考に舵を切る考えはないのかお尋ねします」

答弁で馳知事は一歩も下がりません。

石川県・馳浩知事「福井県、富山県が小浜・京都ルートを支持していることなどから、小浜・京都ルートに賛意を表明し現在でもこうした状況に全く変わりはありません」

原則を守る考えの馳知事、一方で宮元市長は「ちゃぶ台返し」はありだと強調します。

加賀市・宮元陸市長「政府・与党合意にしばられ続けなければいけない理由は、実はあまりない。(米原ルートは)工期も短いし線路も短い、他の交通アクセスとの関係で利便性は高い」