発熱男性に“空きベッドがない”ことを説明

 午後10時。夜になっても指令は止みません。救急車に乗り込む赤松さん、濡れた髪をぬぐっています。指令がかかったのはシャワーを浴びている途中でした。
 救急車に乗ったのは発熱と関節痛があるという50代の男性。とても辛そうな様子です。

 (隊員)「39.2℃。頭痛はないですね?」
 (男性)「頭痛はないですわ」

 ただ比較的症状が軽ければ入院できないこともあります。

 (田中さん)「(ベッドが)もう足りていないですね。それだけの余裕が病院にないです。(搬送しても)もう間違いなく帰宅になります」

 田中さんが空きベッドがないことを説明すると、男性は自宅療養を受け入れました。
 (尼崎市北消防署・救急担当係長 田中正俊さん)
 「せっぱ詰まって緊急度の高い方はもちろんそんないとまはありません。先ほどの方は落ち着いておられたので、一番いい方法をご自身で選んでいただきました」

 医療に余裕があれば搬送する案件でしたが今のコロナ禍では致し方ありません。
 (尼崎市北消防署・救急隊員 赤松佳樹さん)
 「(Q今の事案だと田中さんと同じ説明した?)できました。ある程度、自分の中で『こういう状態かな』と思いながら活動しています」