農水省「収穫量は平年並み」「ひっ迫しているわけではない」

井上キャスター:
そして、農林水産省にも取材をしてみました。ニュースにもなっていますが、見た目の評価が高い「1等米」の比率について、2023年産(水稲うるち玄米速報値)のものは60.9%でした。前年から-17.7ポイントで、2004年以降で最低。見た目の評価が高い1等米はなかなか穫れず、少なくなってきているということです。
農水水産省の担当者は「2023年の猛暑の影響で1等米の収穫は減ったが、コメ全体の収穫量は平年並み。民間の在庫は十分にあり、ひっ迫しているわけではない」と話しています。
ホラン千秋キャスター:
今出回っているお米は昨シーズンに作ったものだと思いますが、やはり、継続的にお米を育てづらくなっているということなのでしょうか?

「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
そうですね、特に2023年は猛暑の影響がすごく強かったです。私も秋に新潟にお邪魔しましたが、農家さんがまさに「1等米がまったく出ない、近所でもまったく出ていない」と話していました。
ただ、猛暑に強い品種というのもあり、2024年はそれに切り替えるという方も増えてきています。ここから先は、多分暑くなるだろうという前提で品種選びをしていくと思いますので、そこは大丈夫かなと。
そもそも実は、コロナでコメ余りということがもともといわれており、年間何十万トンも余ってしまっていた状況もありました。今は多分、インバウンドの復活などで需要が増えているため、一時的に少なく見えると思いますが、全体量としては十分な量がある状況なので、すぐに食べられなくなることはないかなと思います。
ホランキャスター:
農家の皆さんは、先の読めない状況に合わせて品種を変えたり育て方を変えたり、かなり大変ですよね。
秋元里奈さん:
猛暑対策というのは本当に重要なキーワードになっており、お米や野菜など、ありとあらゆるところでいわれています。品種改良もそうですし、肥料や資材の改良というのも、今どんどん進んでいますね。
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<プロフィール>
秋元里奈さん
オンライン直売所「食べチョク」代表 33歳
神奈川の農家に生まれる