「熟成肉」を食べたことがあるという人も多いのではないでしょうか。今度は「熟成海産物ブーム」も来るかもしれません。それもただの熟成ではありません。新潟で始まった世界で初めての試みとなる「雪室での熟成海産物」です。
こちらがその「熟成海産物」です。

第1弾として雪室で熟成した「サーモン」と「南蛮えび」を商品化しました。

どちらも佐渡産です。
【ウオショク 宇尾野隆 社長】「お肉の熟成がある程度浸透してきた段階で次は魚が面白いなと」

「熟成海産物」を手がけている会社の一つ、食肉製造販売会社の「ウオショク」です。
どこで熟成しているのかというと…
「寒い…」雪室です。

肉と一緒にサーモンと南蛮えびを貯蔵し、3日間熟成しています。冷房などをつけずに雪によって室温を1℃から2℃に保ち、一般的な冷蔵庫に比べて機械振動がなく、安定的に熟成できるそうです。

気になるお味は…
【記者リポート】「しっとりとして、軟らかいです。お醤油漬けずにいただいたんですが十分です」

これまで熟成肉を手掛けてきたウオショクが、なぜ海産物を手掛けたのでしょうか。
【ウオショク 宇尾野隆 社長】「魚関係の人に聞くと、やっぱり魚は鮮度が命なのでなかなか難しいんじゃないかってお話も聞いていたけど、逆にそれはまたチャンスかもしれないし、差別化していく商品を作れるなと」
国民1人あたりの消費量は2011年度に肉が魚を上回り、魚は2001年度のピーク時と比べて半分近く下がっています。

そこで宇尾野社長が目を向けたのが海外です。
【ウオショク 宇尾野隆 社長】「海外での熟成魚のイメージは意外と例えばアメリカ、カナダに行くと「前からあるよ」とか意外な答えが返ってきて」
「雪室」での熟成海産物は世界で初めての試みだということです。

【ウオショク 宇尾野隆 社長】「伝統を守りながらおいしい物を作っているとか、いい物を作っていることに関しては尊敬するんですね海外の人は。それは独特なものということとその土地のストーリー性を感じるから」
そのストーリー性とともに感じてほしいのが、新潟の海産物の魅力です。
【ウオショク 宇尾野隆 社長】「1つの挑戦として、そして新潟の水産物を広めるという意味で大変意義があることだと思う」

ウオショクは今後、全国に向けても雪室熟成海産物を発信していくということです。
雪室の熟成海産物は、ウオショクのほかに県内にルートがある2社と共同で取り組んでいて、今後は県内のすし店などでも楽しめるということです。また、第2弾として県内で水揚げされたタイやブリの熟成商品も考えているそうです。














