◆飲食店の「天ぷら油」が原因か 夜9時ごろに火の手
「天ぷら油に火が入った―」飲食店からの通報が入ったのは10日午後9時前のことだった。まもなく、北九州の台所・旦過市場や隣接する飲食店街の「新旦過横丁」などは激しい炎と黒煙に包まれた。火元近くの店「九州マグロ」の従業員は「シャッターを開けたら煙がずっと回ってきてた感じで、そこからはもう早かったですね、火柱が立って燃え広がりました」と振り返る。
RKB浅上旺太郎「空高く火が上がっています。消防は懸命の消火活動を行っていますが、火の勢いはおさまるどころか増すばかりです」
この頃、駆けつけた店の関係者たちは、目の前の光景に呆然と立ち尽くしていた。
精肉店の関係者「もう分かんない状態。ショックで。お店にお金とか置いて帰ってるから、明日の注文とかあるもんで。なんで何回も何回も…」
飲食店の店主「うちはもうだめ、ちょっともう…ごめんなさい」
◆一度おさまり再び激しい炎

RKBの情報カメラの映像からは、出火から約1時間がたった午後10時ごろに燃え方が最も激しくなったことがわかる。午後11時には炎は見えなくなり、黒煙だけになった。その後は煙の量も減りこのまま鎮火に向かうかと思われた矢先、再びオレンジの炎が立ち上った。