新紙幣に詰まった技術がスゴい!でもなぜ今回も紙?

 新しい紙幣は技術もスゴいんです。紙幣では世界初の角度によって絵が動く3Dホログラム。透かしは肖像の周囲に模様があるなど高い技術が用いられています。目の不自由な方に向けたマークをさらにわかりやすくする、外国の方でもわかりやすいように数字が大きくなる、などの変更点もあります。

 ちなみに、世界の紙幣の7割~8割に人の顔が使われていますが、その理由は人の顔だと少しでも違った場合に最も違和感に気づきやすいから、というのがあるようです。

 外国の紙幣ではポリマー(プラスチック)の紙幣が増えていますが、なぜ今回も紙の紙幣になったのでしょうか。野村総合研究所の木内登英さんによりますと、プラスチック製の紙幣は▽耐久性が高い▽作り直さなくていいのでコストがかからない▽環境にも優しい▽ツルツルしていて衛生的にも良い、という長所がありますが、折り目がつきやすいという特徴があるということです。外国ではあまり気にしない“折り目”を日本が気にした理由の一つは自販機大国だから。自動販売機で紙幣が読み取りにくくなるのではないかということです。