実は超万能!組み替えで3パターンの表情を!
作中では、緋山啓太(岩田剛典)の裁判が行われた法廷、第2話冒頭で弁護士・紫ノ宮飛鳥(堀田真由)が担当した万引きに関する裁判が行われた法廷など、いくつもの法廷が登場しているが、それらはなんと全て同じ法廷セットで撮影されている。窓や壁の位置をパズルみたいに移動させたり、モチーフを外して柱を立てたりすることで、シチュエーションによって3つのパターンに組み替えることができる万能セットになっている。

「第2話の紫ノ宮が担当した裁判、物語の本筋で明墨が扱うメインの事件と同じ法廷で行うことに違和感があったので、少し小さいバーションにして撮影しています。セット撮影のほうが映像もよくなる一方で、法廷をいくつも立てるとコストもかかる。そこでどうにか組み替えられるよう工夫しました」と、コスパと利便性を兼ね備えたセットの秘密を披露してくれた。
色分けはセットにも健在!?法廷のカーペットに秘められた謎
法廷の床にはドラマのテーマカラーでもある至極色を連想させる紫のカーペットが敷かれている。二見氏はこれについて「実はそれぞれの役職でセットのイメージカラーが決まっていて、弁護士は白、検察は赤、法廷は紫となっています。このカーペット1枚とっても一部屋に敷けるほどのサンプルを取り寄せました。全体のセットの統一感や、キャラクターの色彩設定も考慮しています。検事正・伊達原泰輔(野村萬斎)の部屋にもカーペットが敷かれていますが、こちらは話し合いを重ねてバリっとした強い赤に。伊達原のクセの強さを象徴する色合いになったと思います」。

伊達原のデスクを正面から見ると、実は左右対称に近いことがわかる。その理由を聞くと「撮影の関係で最終的に外に出したのですが、本来は部屋の中に柱がある想定でした。その柱を真ん中にして、左右で伊達原の二面性あるキャラクターを表現できたらいいなと思っていて。そういう設定があるとデザインプランは書きやすいですね。一番苦労したのは、やはり明墨の部屋かな。最初だからというのもありましたが、建てている途中は本当に不安でした。いつも実際にライティングされるまで不安なんですよ」と、職人ならではの葛藤を語ってくれた。














