関東では、警報級の大雨のおそれはなくなりました。31日の夜までには台風1号は温帯低気圧に変わる見込みですが、温帯低気圧に変わっても油断は禁物です。

「温帯低気圧」と聞くと台風が弱まったような印象を受けますが、決してそうではありません。
台風は、熱帯低気圧のうち中心付近の最大風速が17.2メートル以上のものを指しますが、台風が温帯低気圧に変わっても17.2メートル以上の風速がある場合が多々あります。
今回の台風1号も、31日午後9時の予想天気図では温帯低気圧になっていますが、1日(土)午前3時の予想では最大風速は23メートルで台風と同レベルの風の強さです。
風速に限ると
台風 17.2メートル以上
熱帯低気圧 17.2メートル未満
温帯低気圧 風速の基準はない
温帯低気圧は、北の冷たい空気と南の暖かい空気がせめぎあい、混ざろうとする状態になったもので、台風や熱帯低気圧のように、中心の暖かい空気がもととなって雲を発生させたり風をもたらすものとは構造が異なっています。
雨や風が弱まったと判断するのは早合点とも言えます。
今後、日本への台風の上陸・接近が相次いで見込まれますが、「温帯低気圧化」をしても決して油断をすることなく、大雨や暴風への備えを頭に入れるようにしてください。