紋別開催の第5局で、藤井八冠が豊島九段を退ければ「名人」初防衛となる注目の対局だったのです。
【藤井聡太八冠VS豊島将之九段】第82期「名人戦七番勝負」第5局(5月26日・27日 北海道紋別市)
札幌から応援に来た将棋ファン
「藤井聡太八冠には、紋別で初防衛を決めていただけたら嬉しいけれど、豊島九段も素晴らしい棋士なので、巻き返してほしい気持ちもありつつ…豊島九段には眠ったままでいて欲しいと思ったり」
そんな注目の【藤井八冠VS豊島九段】第5局は、対局2日目の夜、藤井八冠が99手で豊島九段に勝利して、見事「名人」初防衛を果たしました。

■将棋のタイトル戦で恒例の「勝負めし」「勝負おやつ」…紋別でも。
多くの人たちが、将棋界のスーパースターの対局を固唾をのんで見守る一方、タイトル戦で注目されるのが『勝負めし』や『勝負おやつ』。
第5局の開催地となった北海道紋別市でも、自治体や開催の関係者らが、地元ならではの名産品で、藤井名人と豊島九段をもてなそうと、準備を進めてきました。

藤井聡太八冠(5月25日)
「対局時の食事やおやつが、紋別市内の店から提供いただけるということで、大変楽しみにしております」
紋別市は、対局で提供する『勝負めし』『勝負おやつ』を市内の飲食店から募って37品を用意。メニューブックにまとめました。
対局1日目(5月26日)の“午前のおやつ”として、藤井八冠と豊島九段の2人が選んだのは「紋太くん塩バターどら焼き」です。
頭にのせたホタテがチャームポイントで、紋別のキャラクター“紋太くん”の焼き印が入った"店頭のみで販売"されている地元の名菓。
メニューブックによれば、オホーツク産の小麦で作った生地に、バターと塩味をきかせた粒あんをはさみ、抜群に美味しい紋別自慢の「どら焼き」とのことなのですが…。

“塩バターどら焼き”を作る高砂屋菓子舗 渡邊孝博代表
「2人に選んでいただいて、すごく嬉しいです。すでに店には“ネットで買えないんですか?”とか問い合わせが入っているんですけれど…店頭でしか販売していないんです」
地元の紋別市民は…
「焼き印が可愛いから、もしかして藤井八冠が選ぶかもなんて、周りの人たちと話していた」

取材ディレクター
「粒あんとバター、そして塩のバランスが絶妙でおいしい」
続いて対局1日目(26日)の昼食では、2人はどんな『勝負めし』を選んだのかというと…。
藤井八冠は、地元の“ズワイガニ”をふんだんに使った、海鮮りん食堂が提供する「紋別産ずわい蟹いくら重」をチョイス。
豊島九段は「オホーツク海鮮丼」と、ともにオホーツクの海の幸を選びました。
「名人戦」第5局初日の昼食に藤井八冠と豊島九段が選んだ”勝負めし”
藤井聡太八冠に「勝負めし」を提供した海鮮りん食堂店主 林明さん
「選ばれて嬉しいのと、藤井聡太八冠はカニが食べたかったのかな。紋別に来たらカニだったのかな…と、嬉しかった。もともとフードコートで“カニ飯弁当”をやっていて、その豪華版にして重箱に入れて、イクラを乗せた」
藤井八冠の“勝負めし”「紋別産ずわい蟹イクラ重」を提供した海鮮りん食堂店主 林昭さん