“カレー本場の国”で日本のカレー店が人気!?

―――では、人口14億人のビッグな市場を求めて日本企業はどういう動きをしているのでしょうか。一般的にインドでのビジネスは言語・宗教・企業文化の違いから難易度が高いと言われています。そんな中、うまくいっている日本企業もあるんですね?

 「大成功している企業があるんですよ。とにかくインド国民の気持ちに刺さったというインド国内シェアNo.1の日本メーカーがあるんです。それが自動車のスズキですね。2022年度の販売台数389万台のうちスズキ車が160万台、41.3%はスズキ車というわけです。スズキはかなり早い段階から地元の企業と合弁企業をつくって、それでどんどん発展させました。また、スズキはインドのことをよく研究しているんですね。要するにデザインが良かったんです。過去には日本の別のメーカーが安さを売りに進出しようとしたんですけど、デザインが受け入れられなくて失敗してしまった。その点、スズキはいち早くインドに進出。やはり向こうの大手のところと一緒になりますと、インドの人たちの気持ちがわかるので、こうしたらいいよっていう形になったということですね。インドはやっぱり小型車なんですよね。道路事情は決して良くないので、かなり混雑しているところでは大型車が駄目なんですね。スズキってやっぱり小型車ですから非常にうまくいったということです」

―――自動車評論家の国沢光宏さんによりますと、トヨタもインド進出はしたようですが、明らかなコストカットが目立ち、インドの人たちはあまり好まなかったという事例があったようです。

 「安さだけでは駄目だということですね。これから豊かになろうという人たちも大勢いらっしゃるわけですから、そうするとちょっと背伸びをした車がほしいよというところがあるわけですよ」
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―――一方、日本を売りにしてインドに進出したのが、カレーハウスCoCo壱番屋です。ある種“逆輸入カレー”ということで、広報によりますと、開店当時はほとんどが日本人客でしたが、現在は7割が現地の方ということです。日本のカレーがインドでどのように受け入れられたのでしょうか?

 「ついに2号店もオープンしたということなんですが、私たちはこれ『カレー』だと思うでしょ?インドの人たちは『日本食』だと思っている。ココイチのカレーは極めて日本的なカレーであって、インドのカレーとは違うわけですよね。(インドは)一つ一つ香辛料で作っていくわけですから。ココイチはまさに日本食として人気ということなんです」