キッチンカーが会社の中に?そのワケは


そう、こちら…言わば、社員食堂なんです。取り入れているのは、山口県萩市にある美萩工芸。
従業員
「毎週楽しいですよ」
別の従業員
「遊び心はあると思いますよ」
別の従業員
「お祭りというか縁日みたいな感じで、面白くはありますよね。お弁当があるんですけど、せっかくだから肉吸い頼むか、水餃子を頼むかという感じですよね。汁物の代わりとして」
キッチンカー を提案 刀祢大輔事務長
「もともと、社員食堂がなかったものですから、お昼休みのランチ困難者になる人も結構多かったんですよね。こういったキッチンカーを呼ぶのも面白いんじゃないかなというところから始まりましたね」
現在は週に3回、2台のキッチンカーに来てもらっています。
一風変わった取り組みを行う美萩工芸は、今年で創業53年。実は、全国的にもめずらしい、あるものを作っている会社なんです。それが・・・

贈答用の木箱。
中に入るのは、伝統工芸品「萩焼」や、山口の銘酒など。貴重なものを納めるとだけあって、熟練の職人たちが丁寧に仕上げる製品は、包装用の木箱でありながら、
それ自体が工芸品とうたわれるほど、高い品質を誇ります。
従業員
「商品が入るものなので、きれいにお客さんにお届けしたいと思っています」
別の従業員
「木箱をとにかくきれいに丁寧に、完璧に切れるようになりたいなと」
別の従業員
「やる以上は誇りを持って、仕事に取り組んでいきたいなと思っています」
従業員たちがやる気に満ち溢れている会社。そんな美萩工芸には、キッチンカーの他にも充実した福利厚生が!
刀祢事務長
「10時の休憩と、お昼の休憩と、15時の休憩。ところどころ休憩を挟んで、集中力が切れないように作業をしていただいています」
さらに、夏場には自販機のジュースが一部50円になるなど、配慮が行き届いているんです。
(Q.なんでそんなに手厚いんですか?
刀祢事務長
「当社は『四方よし』という経営理念を掲げておりまして。元々は、近江商人の経営哲学として『三方よし』というのがございます」

近江商人とは近江の国、現在の滋賀県に本家を置き、他国へ行商して歩いた商人の総称。そこで提唱されていた「三方よし」とは、「商売において売り手と買い手が満足するのは当然。社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方です。
そこに「働き手」を加え「四方」としたのが、美萩工芸の経営理念「四方よし」です。
刀祢事務長
「もともと萩市内で立ち上げてきて、萩市に貢献してということを考えると、やはり従業員の皆さんに幸せになってほしい」というところが強くありますので、そういった考えから、この三方ではなく『四方よし』というのを経営理念としております」
だからこそ、あの手この手で福利厚生の充実を図っているんですね。ただ、ひとつ問題が・・・