円安追い風に好決算相次ぐ 24年度見通しは慎重姿勢に
スズキ 鈴木俊宏社長
「(売上高・営業利益が)過去最高だということ」
「本当に円安に助けられた部分、原材料価格が落ち着いたところに助けられた」
SMBC日興証券がまとめたTOPIX採用企業の今年3月期決算では、1285社の純利益の合計が前の年と比べて15.4%増え、3年連続で過去最高となる見通しだ。
一方で、来年3月期の純利益の見通しはこれまでの市場予想を下回るとする企業が754社に上っている。
ワタミ 渡邉美樹社長
「7割から8割は輸入品を使っているので、円安の影響は大きいと思う」
「円安については国内においては本当に生き残り競争がこれから始まると」
企業が業績の先行きに慎重な姿勢を強めている理由を、SMBC信託銀行の山口真弘さんに聞いた。

SMBC信託銀行 投資調査部長 山口真弘氏
「理由は三つあると思っている。一つは中国、欧州を中心とした海外の需要の減速。もう一つは円安の効果。ドル円の上昇余地が限定されてくるような形での円安効果で業績が拡大するという期待が剥落していっている。三つ目はコスト高。人件費の増加などによる事業コストの増加、こういった要因があると思う」
先週開かれた経済財政諮問会議で、岸田総理は、
岸田総理
「最近の円安の動きを十分注視しており、政府日銀は引き続き密接に連携をしてまいります」
円安・物価高に効果的な策はあるのか?