一体誰が? 何のために? 盗聴器を仕掛けられた住民に“心当たりなし”

続いて、住宅街で調査。木造家屋が立ち並ぶ住宅密集地でも、眞田さんは不審な電波を捉えました。取材班が、盗聴電波の存在を伝えるためにインターホンを鳴らすと、裏庭から住民が現れました。

住民に許可を得て、奥へ進みます。調査を行うと、盗聴器の音が遠くまで飛んでいることが分かりました。眞田さんは、スマートフォンから信号音を鳴らし、家財道具のひとつひとつに近づけていきます。盗聴器に近づくほど、信号音は大きくなっていきました。

調査開始から、わずか5分。裏庭の柱に取り付けられた電源タップに音声受信機を近付けると、信号音が大きくなりました。眞田さんが電源を抜くと、信号音は停止しました。

(さなだ総合リサーチ 眞田弘之代表)
「これですね。今までにないパターンですね」

仕掛けられていたのは電源タップ式の盗聴器。隙間なく接着剤が充填され、分解するのも難しいため、ハンマーで外側を壊して中を確認します。中には、直径数ミリの超小型マイクが組み込まれていました。

住民の男性は、驚きを隠せません。一体誰が、何のために仕掛けたのか、想像がつかないと言います。

(住民の男性)
「心当たりはないです」

名古屋市の郊外で行った調査でも、盗聴器は見つかりました。音声を聞いてみると、何か作業している音がしています。在宅を確認し、取材班がチャイムを鳴らします。しかし、住民に盗聴器の存在を伝えると、意外な答えが返ってきました。

(取材班スタッフ)
「今、説明してきましたけれど、(盗聴器の存在を)知っているから“よい”と言われました」

(さなだ総合リサーチ 眞田弘之代表)
「本人が(盗聴器を)取り付けた可能性があるかな」

眞田さんによると、身内の素行を調べるために、自ら盗聴器を仕掛けることも少なくないそうです。

プライバシーを狙う盗聴器。今、この瞬間にも、誰かがあなたの声に聞き耳をたてているかもしれません。

CBCテレビ「チャント!」5月13日放送より