「SBCドリームテニスツアー2022」2ndラウンド決勝トーナメントが、7日に有明テニスの森公園インドアコート(東京都)で開催され、男子シングルスは、伊藤竜馬(34)、女子シングルスは阿部宏美(22)が優勝。今大会は、12月に開催されるファイナルラウンドに優勝すると賞金1,000万円が贈呈される「夢の大会」として注目されている。

女子シングルス決勝では、筑波大の阿部が、伊藤あおい(17)を4ー2、4ー0で破って優勝を飾った。両者は、予選リーグでも対戦しており、その際、阿部は2ー4、4ー1、【8ー10】で敗れていたが、決勝では圧倒してリベンジを果たした。3位には、1stラウンドベスト4の倉持美穂(24)が入賞した。尚、最年少16歳の石井さやかは、決勝トーナメント1回戦で優勝した阿部に1ー4、2ー4で敗れた。

優勝した阿部は「今大会は初出場でしたが、アマチュアということで終始思いきってプレーすることができた。ショートセットで戦う難しさ、連戦の厳しさを感じながらも最後まで自分の力を信じてプレーすることができたと思います。プロ選手と2日間戦えて、刺激的な大会だった。大学卒業後は、プロになる予定で、将来はグランドスラム本戦に出場したい」と話した。

男子シングルス決勝カードは、江原弘泰(31)対伊藤。共に全日本チャンピオンのタイトルも手にした実力者同士の対戦となった。1stラウンドでは、予選リーグ中にケガのため無念の棄権となった伊藤だが、今回は3連勝で予選トップ通過。決勝トーナメントに入ると1セットも落とさず決勝に進出。江原との対戦では、第1、2セットともタイブレークとなる接戦だったが、気迫あふれるプレーで、5ー4(10ー8)、5ー4(8ー6)と制し初優勝した。一方の江原は、2ラウンド続けての準優勝に終わった。3位は、高橋悠介(24)。

伊藤は「どの試合もどっちが勝ってもおかしくない内容だった。大事なところでしっかり取れた。少しの差を勝てたことで今後につながる。また海外にトライして頑張りたいと思った。優勝はなかなか取れないので自信になるし、この大会の出場を決めてからしっかりトレーニングできたので、海外遠征に向けてもしっかりトレーニングしたい。(賞金は)ご褒美として、焼肉に行きたい(笑)。海外に行くフライト代も高いので、100万円あると余裕ができて、助かります。ファイナル大会は、出場選手のレベルも高くなるので、決勝クラスの相手が常にいる。本当に身体を作って戦わないとならない。12月まで鍛えないと(笑)。1,000万円になると全選手が魅力的だと思うので、誰もが狙いにくるので、気持ちを強く持ちながら戦っていきたい」とファイナルにむけ意気込んだ。

優勝賞金1,000万円をかけたSBCドリームテニスツアー2022ファイナルラウンドは、12月10日、11日に有明テニスの森で開催予定。

<男子シングルス>
優勝 伊藤竜馬(橋本総業ホールディングス・34)
2位 江原弘泰(エキスパートパワーシズオカ・31)
3位 高橋悠介(三菱電機・24)

<女子シングルス>
優勝 阿部宏美(筑波大学・22)
2位 伊藤あおい(サリュートテニス専門学院・18)
3位 倉持美穂(フリー・24)

写真:阿部宏美選手(左)伊藤竜馬選手(右)