なぜ「1円から公開」できない?

小川キャスター:
そもそも、国民から見たら5万円も10万円も一緒で、「1円から買えるんじゃないの」というふうに思ってしまうんですけどね。

宮本記者:
なぜ「1円から公開」ができないのか、あるいはしたくないのかと言いますと、自民党内ではこのように言われています。

「パーティー券購入者の政治活動の自由を守る必要がある」

つまり、氏名の公開を嫌がる支援者への配慮というわけなんです。

真山さん:
日本には政治文化があって、例えば、日本は真面目に政治の議論をすることをすごく嫌がります。ところが、民主主義を守れということがよく言われるようになりました。

外国だと、新制度はどこでやるとはっきり言うので、「自分はここの政党を応援している。なぜなら自分はこういう政党の考え方を支持しているからだ」というのが当たり前です。先進国はこのようにしていますが、日本はそれを隠したがる文化があります。

確かに、匿名で応援することにも意味があるのは事実です。でも、政治に関して関係ないという姿勢をとりながら、民主主義を守れといつまで言い続けるのか。これは政治家だけが悪いのか。でも、政治家を選んだのは国民なんですよ。

だから、どうすればフェアで、自分たちもちゃんと責任を取れるように、どのように応援をすればいいのかということをみんなで考えなきゃいけないと思います。

小川キャスター:
今後、審議が行われていきますから、その内容をつぶさに注視して、それを来るべき選挙に一票を投ずるための材料にしていきたいなというふうにも感じます。

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<プロフィール>

宮本晴代 記者
23ジャーナリスト 政治部で与党や外務省を担当 NY支局時代は国連を取材
北朝鮮渡航は10回超 「ゼレンスキー氏来日へ」をスクープ

真山仁さん
小説家 「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「疑う力」