一連の自民党派閥の裏金事件で初めての公開裁判が10日、開かれました。最大派閥・安倍派の会計責任者を務めた“金庫番”は法廷で何を語ったのでしょうか。また、「政治とカネ」の問題への対応策として、自民・公明両党が大筋合意した政治資金規正法改正案の概要について、国会で野党側は「中途半端だ」と追及を強めています。
パーティー券収入の「中抜きは認識していなかった」と主張
自民党派閥の裏金事件で、安倍派“金庫番”は何を語ったのか。一連の事件で初めての公開裁判です。
裏金事件をめぐっては、国会議員や会計責任者ら合わせて10人が立件。
最大派閥・安倍派5人衆をはじめとする幹部らは不起訴処分となっています。

パーティー券収入やキックバックなど、収支13億5000万円余りを報告書に記載しなかった罪に問われている安倍派の会計責任者・松本淳一郎被告(76)。初公判で、起訴内容を概ね認めましたが…
安倍派 会計責任者・松本淳一郎 被告
「一部に間違いがある」

パーティー券の収入のうち、議員側が手元で管理し、派閥に納めていなかった「中抜き」については「認識していなかった」と話しました。
一方、検察側は冒頭陳述で、「中抜き」についても松本被告が派閥の職員から聞くなどして、存在を認識していたと主張。
法廷で安倍派幹部の認識についての言及はなく、6月、松本被告本人への質問が行われる予定です。