あまりのストレスで胃潰瘍に?吉田栄作から見た「マネーの虎」
向井:僕、今38歳なんですけど、僕の吉田栄作さんのイメージはやっぱり「マネーの虎」なんですよ。
田中:はい。
向井:あれをやられたきっかけはなんでなんですか?
吉田:あれ、何度断っても…
田中:何度も断ったんですか?(笑)
吉田:栗原さんっていう僕と同い年のプロデューサーディレクターが、「いやいや栄作さん…」って言ってきて。当時彼が言ってたのが「あれが僕にとってマネーの虎でした」ていう。
向井:吉田栄作さんをキャスティングできたことが。
田中:そうでしょうね。
向井:絶対に吉田栄作でやりたい!っていう…
吉田:何かがあったみたいです。
向井:なんで断ったんですか?
吉田:僕の仕事じゃないかなっていう。「これは司会が長けている人の仕事ではないんです。夢を見て、その夢を掴んで、その夢を捨てて、アメリカに行って、帰ってきて、今もこうやって活動しているあなたにやって欲しいんです!」って言う風なことを結構熱く言われましたけど。「でも、ちょっと…」って言っても、「いやいやいや…」って諦めないんで(笑)
田中:へー!
吉田:騙されたと思ってやって、騙されたって話です(笑)
向井:騙されてないですよ(笑)めちゃめちゃヒットしたじゃないですか!
吉田:最初深夜だったんですけど、視聴率9%取ったんですよ。深夜1時2時で。
向井:反響すごかったですよね。
吉田:すごかったですね。
向井:後にゴールデンになりましたけど…
吉田:まあ、深夜帯の方が良かったんでしょうね、色んな意味で。ネタも、ゴールデンだと縛りができたりするじゃないですか。
向井:深夜帯の方が有象無象の挑戦者たちが来てたって感じですか?
吉田:そうですね。虎の人たちにも緊張感あって…
向井:あのピリピリしてて、喧嘩寸前みたいな現場を何度も体験されてるってことですよね?
吉田:僕ね、胃潰瘍になりましたもん。
向井・田中:(笑)
吉田:自分の人生だったら自分のことだからいいけど、人の人生じゃないですか。で、お金積んであるじゃないですか。
向井:はい。
吉田:はっきり言って、嫌な場所なんですよ、僕からすると。
田中:でも見守らなきゃいけないし…(笑)
吉田:1対5だから、絶対志願者が不利じゃないですか。だから味方したくなって、ポロッと言った言葉が、編集でうまく繋がれて、それのおかげでお金出たみたいになって、俺がいい人みたいに…(笑)
田中:あの一言があったから、融資できたんだと(笑)
吉田:あれ、編集ですから(笑)
向井:そんなこと言わないでください(笑)でも、いまだにマネーの虎のフォーマットってYouTubeでも人気ですよね。
吉田:世界的に人気なんですよ。イギリスでもそうだしインドでもそうだし、タイトルを変えて。
田中:へー!
向井:あれって台本も何にもないんですか?
吉田:そうですね。進行表を僕だけが持ってて、事前打ち合わせを、僕だけが志願者として。
向井:志願者の方と最初に喋るんですか!
吉田:段取りだけですけど。
向井:「これ、虎たち違うな」って思った時は、自由にやり取りに入っていけるんですか?
吉田:ギリのギリまで僕は基本何も喋らず、ここかなって時に喋るっていう。
向井:は~。
田中:でも、融資できたらいいですけど、融資できないパターンの方が多かったですよね?
吉田:そうですね。だから「ノーマネーでフィニッシュです」が流行ったっていう。
田中:あのセリフ、いまだに覚えてます。
吉田:英語としてあってるのかって話ですけどね(笑)
向井・田中:(笑)
吉田:「マネー成立です」とか。

<2024年4月16日(火)の放送より>