週末の広島カープは、前回、マツダスタジアムで3試合連続完封負けを喫した中日にリベンジを目指す2連戦でした。
4月27日(土)中日 vs.広島(バンテリンドーム)

ゴールデンウィークに突入した27日(土)。コイの季節に上昇気流に乗りたいカープの先発は、森下暢仁 でした。1回、2アウトからヒットを打たれ、迎えるは4番の 中田翔 。通算で5割(14打数7安打)を打たれている天敵でしたが、三振を奪い、無失点のスタートを切ります。

打線は2回、フォアボールの 坂倉将吾 を1塁に置き、バッターボックスは1週間前に森下と一緒にヒーローになった6番・宇草孔基 。ストレートをとらえると打球はライトスタンドへ―。「同級生のマサトが投げているので勝ちをつけたい」と意気込む宇草は、チームトップの第3号ツーラン。これが中日相手に今シーズン、初めて奪った得点でした。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「すばらしかったですね。速いストレートに振り負けませんでした」
3回の守りでは今シーズン、2度目のファーストスタメンの坂倉。ダイビングキャッチでマスクはかぶらなくても先発・森下を好プレーで支えます。
1点差の4回、4番の坂倉はうまく逆方向へ―。13打席ぶりのヒットをきっかけに、1アウト・満塁として、8番の 矢野雅哉 。しぶとくセンターの前へ運びます。この間に坂倉がホームイン。2塁ランナーが3塁に進めず、記録はセンターゴロとなりましたが、再び2点差に広げます。

森下は、前回登板の巨人戦で12安打を打たれましたが、この日は少ない球数でテンポのいいピッチング。6回までフォアボールもなく、4安打に抑えます。
天谷宗一郎 さん
「しっかりとストライクゾーンの中で勝負する森下投手の姿を見ることができました」
ラッキーセブンの攻撃は、2アウトから 菊池涼介 。簡単に3アウトで三者凡退と思われましたが、相手の悪送球と懸命な走りで出塁します。

天谷宗一郎 さん
「このスライディングはすごいですよ。どれだけ視野が広いんだというスライディングでした」
その後、ヒットとフォアボールで満塁となり、5試合連続ヒット中で得点圏打率も3割8分を超える5番の 小園海斗 。1・2塁間を破ると、2人のランナーが返ってきます。小園にとっては4月10日以来のタイムリーでリードを広げます。

森下は、7回を投げて93球のゲームメイク。今シーズン、最長イニングを1失点に抑え、2勝目の権利を得ます。
森下暢仁 7回 球数93 被安打5 奪三振6 失点1
その後、1点差に迫られて迎えた9回。2アウトから4番の坂倉がこの日、3つめのフォアボールで歩くと、代走に 羽月隆太郎 が送られます。

打席には羽月の同期、前の打席でタイムリーの小園。ライト線へ弾き返すと、スタートを切った羽月は一気にホームへ―。小園は、開幕戦以来の猛打賞をマークしました。

2点差で9回ウラは、守護神の 栗林良吏 。木曜日のヤクルト戦のサヨナラ負けを払しょくする三者凡退で逃げ切ったカープ。中日相手に今シーズン初勝利を挙げ、勝率を5割に戻しました。(中日 4-6 広島)