40歳以上で行うシニアのラグビーでは、世代によってパンツの色を分けています。
ゴールドは90代以上のラガーマンがはくことが許されるパンツなんです。
山口県内でゴールドパンツのラガーマンはただ一人。
ラグビーと出会って半世紀以上、プレーはまだまだ元気です。
「藤村寛さんがこの度、金色・ゴールドパンツをはくことになりました」
雨が降るグラウンドで贈呈されたゴールドパンツ。

藤村寛さん
「(数えで)90歳になりましたこれも一重にラグビーのおかげだと思っております今後ともよろしくおい願いします」
藤村寛さん、昭和10年10月26日生まれ。

ことし数えで90歳。
チームメイトがゴールドパンツを贈りました。

藤村さんは、現在40歳以上の選手らが集まり県内で活動する「山惑ラグビークラブ」そして下関市の「遊惑クラブ」、この2つのクラブの会長を務めています。
40歳以上によるシニアのラグビーでは世代によってパンツの色が分けられています。

60代は赤、70代が黄色、80代が紫。

そして90代以上がゴールド・金色です。
藤村さん
「昔のボールはこれですよ」
長門市にあった水産高校に通っていた藤村さん。

1年生の終わりに友人に誘われことがラグビーを始めたきっかけでした。なんと3年の時には全国へ。第8回の国体に出場しています。
その後、山陽電気軌道株式会社、現在のサンデン交通に入社し観光バスの運転手に。
仕事に支障が出ないようにとラグビーは一時やめていました。
再びラグビーを始めたのは定年後、64歳の時でした。
パンツの色は赤から黄色、紫、そしてゴールドへ。

藤村さん
「もう最高なんですよ!みんながすごいな~っていってみんなから羨ましがられておりますけど」
8年前に妻を亡くしました。再開後、20年以上続けるラグビーは1人暮らしの相棒のようになりました。
藤村さん
「(ラグビーをしていると)嫌なことも忘れるしね。その間だけでも忘れればそのうち忘れるじゃないですかじっと家で、なにしとったらあれですけどね(練習に)出て紛れるしと思いますラグビーのおかげかなと思います」

週に3回、下関市内での仲間との練習はかかせない日課です。
藤村さん
「遠慮なくどんどんくるんですよいじめじゃっていってるんですけどいじめじゃないって(笑)」(負けてないですね)「そうですか、いやいや年相応ですよ」
74歳のチームメイト
「いつもわーわー楽しくです。この人が中心で楽しい人ですからいつまでも生かしておいてください」
68歳のチームメイト
「私らより若いぐらい動きはないけど、口だけはね」
藤村さん
「おいおい、いまのカット(笑)」
練習は真剣。でも会話では笑いが絶えません。
これが長く続けるこつのようです。