15日、航空石川の野球部員42人が春の県大会に向け輪島市に戻ってきました。寮の一部が使えるようになったためです。輪島の学校では練習以外の活動はまだ再開していないため、部員たちは東京の青梅キャンパスとの間をオンラインでつなぎ、授業を受けています。
3か月半ぶりに寮生活も再開、慣れ親しんだ食堂の味を久々に楽しみ、表情もほころびます。

野球部員「やっぱこの味が一番です」「山梨のご飯もおいしかったけど、やっぱりここのご飯もとてもおいしくて、みんなでワイワイして食べるのはより楽しいです」
ただ、寮はいまだに一部で断水が続いています。さらに、被災地の復旧活動にあたる国の職員たちの宿泊拠点となっているため、寮に戻ったおよそ40人の部員は1時間で入浴を終えなくてはいけません。

生活環境は変わっている状態ですが、それでも部員たちはなにより慣れ親しんだグラウンドで白球を追う喜びを感じています。
日本航空石川野球部・段日向樹さん(3年)「このグラウンドでやるのはやっぱりいいなと。このグランドにしかない思い出だったり、このグラウンドでやってきたことで上手くなったと思っているのでうれしかった」
センバツは初戦で敗退し、悔しい思いをした航空石川ナイン。夏のリベンジに向け、まずは春の県大会制覇を目指し練習にも熱が入ります。

部員たちには野球を通じて人として成長して欲しい…中村監督は練習でそんな願いを込めています。
日本航空石川野球部・中村隆監督「いまのままじゃ野球がちょっと上手いただの青年。俺はそれはイヤなんですよ。野球はどこかでグローブ、バットを置かないといけない時が必ず来る。その時に何も残っていない、ふらふらしてしまう人間には育てたくない」
逆境を力に!チームの思いは一つです。
日本航空石川野球部・寳田一慧主将「センバツ大会では一回戦敗退という悔しい結果に終わってしまった。石川県全体で切磋琢磨しながら石川県の人たちに勇気を与えることができたらいいかなと思います」