企業テロか、愉快犯か いまなお謎に包まれたままの犯人像

番の州工業地帯を狙った企業テロなのか、または大きな騒ぎを起こして単に楽しむだけ、という諭快犯なのか。動機の特定が出来ないため、警察の捜査も難行しました。

捜査本部をつくった香川県警では、この時のべ2万9千人の捜査員を動員し、周辺の住民およそ3600戸に加え、四国電力や番の州工業地帯の関連企業およそ1500社から事情を聞きましたが、目撃証言を含め有力な情報は全く得られませんでした。

(近くで店を営む人)
「毎日のように捜査員の方が来られたけど、いまはもう、全然そういう話もないです」

ーお客さんの中でも、そんな話はもう出ませんか?
(近所の女性)
「もうほとんど出ませんね。もう次々いろんなニュースがあるから」

ーまだ犯人が捕まっていないんですけど
(近所の男性)
「ちょっと難しいだろうね」

捜査体制も1998年12月13日から、それまでの81人から51人体制へと減少されました。

鉄塔倒壊からおよそ10ヵ月(1998年12月時点)、事件後に鉄塔には物々しい対策が講じられたものの、警察が威信をかけた犯人捜しは今のところ決め手も見通しもたたないまま、事件は年を越えそうです。