あの日突然家を失い…「1番見つけたいものは、現金と通帳」

元日の地震で、桑原さんは所有する建物4棟が被害にあい、このうち母屋と納屋は全壊。市道を塞ぐように倒壊しました。地震発生当時2人は外出中で無事でした。

家を失った2人は、避難所生活を余儀なくされます。

桑原敏夫さん(66):「私の家はだめでした。住む場所がないんですね。全壊なもんですから。自分の家に住んだほうがいいですわ」

母 桂子さん(89):「食べるものはここで十分食べられるさかいね、心配ないがやけど。今からの生活がね、心配やわね。いつまでこんなが続くがかな」

地震から1か月。桑原さんの自宅を訪れると、何かを必死で探す姿がありました。

記者:「探しているものは?」

桑原敏夫さん(66):「1番見つけたいものは、現金と通帳。印鑑ですね。銀行印。あと実印ですね。あとマイナンバー」

公費解体の書類の準備も進みません。結局、この日は何も見つかりませんでした。

桑原敏夫さん(66):「どうすることもできないですね…」