富士山では「スラッシュ雪崩」が発生

春の嵐の影響は、こんなところにも。富士山の大沢川を勢いよく流れ出る、大量の土砂。これは「スラッシュ雪崩」と呼ばれる現象です。

防災科学研究所 山口悟 上席研究員
雪と水が混じって流れているもの『スラッシュ雪崩』といいます。雪の中に非常に多量の水が溜まって、水と雪がぐちゃぐちゃになった状態。それが流れることにより、途中で土砂を巻き込んでどんどん大きくなり流れる」

約2時間後には、下流の静岡県富士宮市のカメラでも捉えていました。

防災科学研究所・山口悟 上席研究員
「スラッシュ雪崩は、基本的に雪と水が混じることにより起きるので、まさに気温が高くなって急激に雪解けが進んだり、今回のように、多量の雨が引き金になると言われています。過去にも3月~4月に大きなスラッシュ雪崩が起きていますので、富士山ではよく起こる現象だと言えます」

一方、長野県松本市では、土砂が道路をふさいだため、日帰り温泉施設の利用者とスタッフ8人が一時、孤立状態となりました。その後、8人は徒歩で避難したということで、けが人はなく、建物への被害もありませんでした。

温泉を利用しようとして来た人
「こんな状態になっていると思わなくて残念です」