県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのでしょうか。今回のストーリーは、青森市出身でコンテンポラリーダンス・振付家・ダンサーの木村玲奈。

コンテンポラリーダンスとは、テクニックや表現形態に共通の形式を持たない自由な身体表現。現在木村は、東京都青梅市にあるスペース「糸口」を拠点に、ダンサーとしてだけでなく、公演の振り付けや創作などを行っている。

父の影響で手踊りや三味線を経験

父親が手踊りや三味線をやっていた環境の中、4歳の頃テレビで見て憧れたのは新体操。しかし近くに教室がなかったため、代わりに親がすすめたのがバレエ教室だった。

木村
「教室に行った時、鏡の前で先生がアラベスクといって足を後ろに上げてくれた。見てごらんって言われた時、自分の体がいつもと違う形になっていたのが子どもながらに衝撃で、ずっと忘れられないというか。やっていくうちにピンときたっていう感じだったのかな」

バレエ教室を辞めた後は、教室の先輩が作ったサークルのアシスタントや、コンテンポラリーダンスの公演に出演するなど、バレエかダンスかの変化はあるものの踊りはずっと続けていた。

木村
「どうしても踊りを続けたいという気持ちがあったので地元に残りたくて、それで県庁の非常勤をやりながらダンス活動をしていたという感じです」

県庁で働きながらダンスを続けていた24歳の頃、国際芸術センター青森(ACAC)でワークショップをしていたイギリスのダンサーに出会う。