「避雷針がそばにあっても、人に落ちる確率はゼロではない」

各地で雷が観測される中、当時、高校のグランドでは何が起きていたのでしょうか?

近所の人
「前触れもなく、いきなりピカっと光った瞬間にドーンと落ちた」

近所の人
「ゴロゴロみたいのがなくて、爆弾でも落ちたのかなと。急にバーンときましたから」

学校側も「雷が鳴った際は練習を中断する」とマニュアルを定めていましたが、今回は、「予兆もなく、突然、雷が落ちた」と話します。

雷に詳しい専門家は、注意報の範囲が広いため、落雷の予兆を感じるのは難しいとした上で、こう指摘します。

電力中央研究所 齋藤幹久上席研究員
「注意報が出てたら(サッカーを)やめた方がよくて、サッカー場みたいな開けた場所だと、人に落ちるということが発生します。空中から落ちてくる部分と地面から伝って流れる電流もあって、そちらの方でけがをする方もいる」

これは雷の性質を示した実験映像です。

木に落ちた雷が人に飛び移ったり、地面を伝って流れてくることがあり、危険だと言います。

これまでにも度々起きてきた部活動中の落雷事故。埼玉県や愛知県の高校では、 野球部の練習試合中に落雷があり、生徒が死亡するなどの事故も起きていて、専門家は注意が必要だと話します。

電力中央研究所 齋藤幹久上席研究員
避雷針がそばにあったとしても、(人に雷が)落ちる確率はゼロではない。雷注意報が出ている時には車の中か、家の中か、安全な所に逃げていただきたい」