新潟県五泉市にある閉校した中学校の校舎で撮影が行われ、市内の中学生もエキストラ出演した映画が完成し、3月30日に五泉市の交流拠点複合施設・ラポルテ五泉で上映会が開かれました。

およそ150人の前で上映された作品は『四等辺三角形』。

その主人公は、人前で言葉がうまく出てこない「吃音」になってしまう中学2年生の草太と、そのクラスメート未津菜の2人。

未津菜は、自己主張を避けて聞き役に徹している自分に苦しんでいました。

映画はこの2人を中心に、中学校という小さな社会の中で、いじめなどに向き合う生徒たちの姿を描いています。

一橋大学大学院の院生らによる自主制作映画で、南魚沼市出身の石附鈴之介さんが書いた短編小説を原作に、同級生の早川黎さんが監督を務めました。

【早川黎 監督】
「ダイナミックに心も体も大きくなったり、その中で傷つけあったりしてしまうことはフレッシュな役者たちが生き生きと演じてくれたので、中高生の人だけでなくて大人にも共感してもらえる」

実は、この映画の主人公である草太は、原作者・石附鈴之介さん自身の中学生時代がモデルになっています。
石附さんも中学2年生のとき、急に吃音になったそうです。

【原作者 石附鈴之介さん】
「言葉がうまく出てこないもどかしさとか、風景描写で念頭にあったのは、地元新潟の風景でした」