「元通り」か「切り捨て」か 限界集落の復興は?

藤森キャスター:
“限界集落”などをどう考えていくか。一番理想的なのは、「完全に今まで通り元に戻す」。ただ金銭的にも、労力的にも、かなり現実的に難しい。しかし、限界集落を切り捨てるのもよくない。そこで考えられるのが、「完全に今まで通り元に戻す」「限界集落を切り捨て」の間、「集落を集約的に作り上げていく」です。

金沢大学の青木准教授は、複数の集落を束ねることで、買い物や郵便局、学校、病院など生活の質を一定程度維持することができる、といいます。さらに、防災力も強化できるそうです。「集落の規模が大きくなれば、備蓄の種類を増やすことも可能になる。救助もしやすくなる」というメリットも指摘されています。
小川キャスター:
地域をどう存続させていくのか、被災した方々の思いを考えると、非常に難しい問題ですよね。
須賀川 記者:
被災した方々も、すごくつらい葛藤を抱えています。今回、私が取材した場所は、道路が寸断されています。海岸線沿いの短いルートは、巨額な公費を投入して復興させなければいない。そして田畑、これを代々引き継いできた農家の思い、というのもあるわけなんですけども、地割れをしてしまっていて、重機を入れないと田畑を復旧させることができないんです。
ただ、農家の方々の思いというのは非常に複雑で、「何としてでも復活させたい。でも、自分たちだけのために税金を投入して、もしかしたら跡継ぎもいない農家を存続させることは果たして良いことなのか」という葛藤も抱えています。
一方で、効率性だけを考えて復興すれば、こうした過疎地域というのは日本の原風景でもあるので、そういったものを全て簡単に切り捨ててしまう、それが果たして本当の復興のあり方なのか、私達はしっかりと議論し、考えていかなければいけないと強く感じています。

プチ鹿島さん:
「政治」とはそもそも何のためにあるのか、なぜニュースを見なくてはいけないのか、いろいろ理由はあると思いますが、やはり、理不尽な目に遭っている人がいることを知ること、困っている人がいることを知ることだと思うんですよね。まさにこの問題だと思うんです。
例えば、こういう地域ではもう高齢化も進んでいるので、共助もなかなか難しい。そうしたら、やはり公助に舵を切るのか、とか。ただその分お金もかかる。日本全国に2万か所ぐらいこういう地域の可能性がある、と言いますから、これは日本全国の問題なので、そういう議論をしていかなくてはいけないと思いますけどね。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
この20年ほど、日本では新自由主義的な政策というか、“地方切り捨て”的な政策が続いてきたので、ここは少し政策の大転換が必要かと思います。コミュニティを守る・高齢者を守るというような政策に少しずつ舵を切り、「新しいコミュニティの再生」ということを考えていく時期に来てると思います。

















