■リスクを軽減、精神的不安も払拭 “シェアレストラン”
再び苦境に追い込まれている飲食業界ですが、1か所のスペースを複数の店舗で共有するシェアレストランがいま注目されています。今年5月、大分市中心部にオープンしたばかりのシェアレストラン「おおいた元気横丁」。運営するのは飲食マーケティング支援会社の「favy」(本社・東京)。同じ形態のシェアレストランを東京・銀座、宮城・仙台市、鹿児島市、大分市の計4店舗展開しています。

シェアレストランのメリットは初期投資が抑えられること。飲食店を開業する場合、一般的に敷金、内外装費、設備費などあわせて1000万円~2000万円かかると言われていますが、「favy」のシェアレストランでは初期費用が20万円の登録費のみ。支払うのは月々の売り上げに連動した家賃で、リスクを大幅に軽減することができます。設備や備品はすでに揃っているので、手ぶらで開業が可能といいます。この事業は2018年に開始。入居店舗数は30店舗以上、問い合わせも増えていて今年の秋には宮崎市に新たな店舗を開業する計画です。
favy広報担当・倉田鮎美さん
「店を持ちたいと考えている方が一定数いて、固定費を抑えてリスクを減らすことのできるシェア型に魅力を感じてもらっている。また精神的な不安が少ないのもメリットの一つ。アフターコロナに向けて新たなにぎわいを作っていきたい」
「おおいた元気横丁」は27日現在、1店舗のみですが、8月1日に2つの店が新たにオープン。このうち、創作家庭料理を提供する予定の廣木秀朋さんは初めて飲食店の運営に挑戦します。
癒しダイニングひろき・廣木秀朋さん
「電子レンジとか、あとは冷蔵庫は備え付け。買ったらかなりお金がかかるし、それが最初から揃っているのはすごい。前職が全然違う仕事の人でもチャレンジができる場所なのはうれしいし、いろんな種類の料理を食べてもらって、みなさんが喜んでここに来てもらう、そんな顔が見たい」

再びコロナに振り回される飲食業界。新たなビジネスモデルも生まれる中、不安と模索の日々を迎えています。