症状出ても痛みを感じず、無症状も多い…

薬で治療できますが放置すると深刻な症状が出る場合があります。感染から1年以内の「早期梅毒」と呼ばれる時期は、原因となる細菌が入り込んだ場所を中心に、3ミリから3センチほどの腫れやしこりが現れることが多いとされます。その後
、手や足など全身に赤い発疹、バラの花のようにみえる「バラ疹」が出たり、発熱やけん怠感が出たり、さまざまな症状が出ることがあります。

出典元:「アトラスでみる外陰部疾患プライベートパーツの診かた」Gakken刊
写真提供:プライベートケアクリニック 尾上泰彦医師

しかし、症状が出ても痛みを感じることは少なく、気が付かないこともあるほか、無症状のことも多いと鮫島医師は指摘します。

女性クリニック We!Toyama 鮫島梓医師:
「痛みがないっていうのが一つ特徴ですね。梅毒は“偽装の達人”とも呼ばれていて、じんましんかなっていうふうに勘違いされてもおかしくはないような、何となく消えてくので自然に治って、大丈夫かなって思われてしまう。その自然になるっていうのは実は治っていなくて、結局そこの状態から放置して感染から1年以上たった「後期梅毒」と呼ばれる時期になると全身で炎症が起こって骨や臓器に「ゴム腫」と呼ばれるゴムのような腫瘍ができて周囲の組織を破壊してしまうこともあります。治療薬が普及していない時代は、大きなできものができたり鼻が欠けたりすることがありました。さらに進行すると、脳や心臓、血管に症状が現れ、まひが起きたり、動脈瘤出たりすることがあります」

出典元:「アトラスでみる外陰部疾患プライベートパーツの診かた」Gakken刊