資源エネルギー庁の村瀬長官が21日、新潟県庁を訪れ、花角知事に柏崎刈羽原発の再稼働について理解を求めました。
【記者リポート】
「今、村瀬長官が到着しました。これから花角知事と面会し政府の方針を伝えます」
午前11時半、県庁で花角知事と面談したのは資源エネルギー庁の村瀬佳史 長官です。

【資源エネルギー庁 村瀬佳史 長官】
「齋藤経済産業大臣の指示を受け、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に向けた政府の方針文書をお渡しし…」
東日本全体の電力の需給構造の強靭化のために、柏崎刈羽原発の再稼働が非常に重要だと説明し、6号機と7号機の再稼働を進めたいと県に理解を求めました。

【資源エネルギー庁 村瀬佳史 長官】
「今後とも花角知事のお考え、地元の皆様の様々なご意見を伺いながら、地域の実情を踏まえて丁寧に進めてまいりたいと考えます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます」

花角知事は…
【花角知事】「お話は承りましたので」
柏崎刈羽原発をめぐっては、福島第一原発事故を踏まえた審査に2017年に合格した際にも、当時の長官が県庁を訪れ、同様の要請を行っています。

その後、テロ対策のトラブルが相次いで発覚。事実上の運転禁止命令が出されていましたが、去年12月に解除され、再び、地元の同意に焦点が移っています。

花角知事は長官に対し、県が独自で行った「3つの検証」や技術委員会が行っている柏崎刈羽原発の安全確認に触れ、屋内退避や避難道路など事故時の避難方法について能登半島地震きっかけに「県民に不安が広がっている」と伝えた上で、こう応じました。

【花角知事】「こうしたものを材料にして、再稼働に関わる議論を今後深めていきたい。県民がどういう風にこの問題を受けているか、それを丁寧に見極めてまいりたいというふうに思っています」

村瀬長官は、再稼働の想定スケジュールはないとした上で「東電の信頼回復への取り組みを進め、避難計画などを政府として取りまとめる」と話し、再稼働に意欲を示しました。

【資源エネルギー庁 村瀬佳史 長官】「県民の皆さんの不安・懸念に対し、丁寧に一つずつ答えを出していく、そのことに尽きるかと考えています」

こうした政府の要請に対し、県議会の最大会派 自民党の県議は「一連の作業の一つ」として受け止めるとし、議会の対応への影響はないと述べました。

【自民党県連 政調会長 高橋直揮県議】
「自民党の動きもこれまで通りのスタンスなんで、再稼働を国が国策として目指すんであれば、国策として新潟県民が安全に生活できるように、事故があった時に安全に避難できるように、その辺の整備を求めているだけなんで」
野党の県議は能登半島地震を踏まえ、原子力災害指針を見直すべきとし「今は再稼働を出来る状況ではない」と話しました。
【未来にいがた代表 大渕健 県議】
「安全第一、安全最優先で考えた場合に、クリアしなければならない課題は山積みなわけであります」「それについても対応しなきゃいけない」