人体に有害な可能性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFAS」について、環境省が健康への影響を調べるために、北海道大学など3つのグループに研究を委託することが明らかになりました。

PFASは人工的に作られた1万種類以上の有機フッ素化合物の総称で、各地の河川などで検出が相次ぎ、住民から不安の声が上がっています。

WHO=世界保健機関のがん研究機関は、PFASのうち2種類について発がん性があるなどと評価していますが、国はこれまで科学的な知見が十分ではなく、ヒトの健康への明確な影響は不明としてきました。

環境省はきょう、新年度から大学などの3つのグループに委託して、PFASの健康への影響を調べるための研究を始めると発表しました。

委託するのは、北海道大学と兵庫医科大学、国立医薬品食品衛生研究所で、環境省がPFASの健康への影響に関する研究を委託するのは初めてです。

このうち北海道大学では、胎児期から17歳までのおよそ700人分の血液に含まれる30種類ほどのPFASの濃度を分析し、発育への影響などを調べるということです。

研究は今年6月ごろから3年間行われる予定です。