安倍元総理の銃撃事件を機に、旧統一教会=世界平和統一家庭連合と政治家との関係が注目されている。はたして、議員たちへの“選挙支援”はどこまであったのか。
■「安倍派が飛び抜けて多かった」現職国会議員と教団との関わり
安倍元総理の銃撃事件から2週間以上が経過した。山上徹也容疑者は、旧統一教会に恨みを募らせ、「安倍元総理とつながりがあると思い犯行に及んだ」などと供述しているという。
弁護団とともに世界平和統一家庭連合を調査しているジャーナリストの鈴木エイト氏は、教団と関係を持つ政治家は自民党を中心に多数いると話す。

鈴木エイト氏
「国際勝共連合のホームページなんですが、安倍晋三さんが表紙になっているケースが非常に多くて」

旧統一教会と関連する政治団体の機関紙は、これまでに少なくとも6回、安倍元総理が表紙を飾っていた。そして2021年9月、安倍元総理は教団の関連団体のイベントにビデオメッセージを送った。

安倍元総理
「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、みなさまに敬意を表します。UPF(天宙平和連合)の平和ビジョンにおいて、家庭の価値を強調する点を高く評価します」
鈴木氏
「(これまでは)一方的に安倍さんを支持しているっていうだけにも捉えられちゃう。そういうのが全部覆ったのが、2021年9月のUPFのビデオメッセージだと思う。安倍晋三さんはその関係をもう隠さなくなった。これが公表されても自分の政治生命、選挙、自民党には何の影響もないということを、あそこで判断したんだということに驚きました」
鈴木氏は、現職の国会議員と教団との関わりについて調査したという。
鈴木氏
「自民党だけでなく他の政党を含めて112人。政党としては自民党がほとんど」
鈴木氏が調査した国会議員リストには、式典への出席や来賓での挨拶、関連団体から寄付を受けたことなどが記されている。そこで浮かび上がったのが、安倍元総理に近い議員たちの存在だと話す。

鈴木氏
「派閥別に調べたところ、清和会(安倍派)が一番飛び抜けて多かったです」